ホーム > 施工事例

施工事例

月別アーカイブ

大分市 H様邸

大分市 マンション室内改修工事
和室から洋室への変更工事

お施主様のご要望

*ひとまず賃貸にするにあたって、畳替えをしなくていいようにすべて洋室にしたい。

*自分がここに戻ってきたときにあまり手を加えなくてもよいようにしときたい。

*マンションは収納が少ないので、大きなウォークインクローゼットを作りたい。

*ドアが安っぽいので、変えておきたい。  などでした。

マンションリフォームは、構造躯体に影響する柱などがないのですが、梁の位置、床のレベル、電気工事伴う際の配線などがちょっとややこしいのですが、今回は非常にやりやすいリフォーム内容でした。
お施主様の「ちょっと違った感じにして頂戴、おまかせするから。」という抽象的な要望もわたくしなりに「ここで住むなら・・・」という思いで考えてみました。



マンションの工事で、最も気を使うときが騒音を伴う工事のときです。建築工事はどうしても大なり小なり騒音が出るものです。隣接している部屋の方への事前のご挨拶、管理組合への書類提出など、余裕のある準備が必要です。また共用部の廊下や、エレベーターを利用する際の汚れ、埃、傷などの対策に神経を使います。エレベーター内部は特に傷つけないように、また2,3週間の間なるべく美しく養生を保っておくために、破れやすいシート、ましてやブルーシートなどで養生せず、ダンパネなどのきれいな発色のふき取りも容易にできるもので、養生をきちんとしておく必要があります。

解体工事は、前職からお世話になっている大河興業さんにお願いしました。朝からスタートして、3時頃には完了し、きれいに掃除までしていただいてます。
共用部の廊下も水拭きしていただき、文句ない仕事です。
和室の解体後です。既存のCFを貼っている部分と1センチ前後の段差があったのですが、コンクリなのでどうしようもありません。この上のCF貼って、段差は見切り材を入れて処理します。この上のグレードの仕様としては、マンション用の裏にクッションの貼っている直貼りフロアを施工する仕様でしょうか。この辺もオーナー様がこの部屋に帰ってきたときのことを考えて、ドアは全て引き戸の上吊りタイプ(床にレールがないもの)、開きドアもクリアランスを1センチとって施工しました。CFが3㎜なので、それぐらいのクリアランスを取っておけば、フローリングに張り替えても大丈夫です。
お施主様の「ちょっと違った感じにして頂戴、おまかせするから。」にお答えするべく、しかしなるべくコストかけない方法で、仕上げたのがこの感じ。
床は、テラコッタタイル調のCF仕上げ、既存のフローリング風のCFと違和感ないように色も考えてます。
壁には、クロスだけでは面白くないので、シナベニアを貼って、クリアワックス仕上げにしてます。コーナー部分には、パイン材を張り合わせ柱に模して、マンションの無機質な感じがすこしでも和らぐようにしております。
この場所の小さなアンティークなテーブルと、ソファで春は土手沿いの桜並木を、夏は花火を見ながら、ビール片手に過ごすというのも最高です。

年数とともに、シナベニアがいい飴色のなっていくのが楽しみです。

クロスは、年数とともに黄色く変色し、柔軟性が失われ端からめくれてきますが、こういった素材は経年変化の面白さみたいなのがあって私は好きです。

クローゼット内部は、L 字型にハンガーパイプをめぐらし、中段を設けてとにかく家具を入れなくてもよいように、家族の荷物、衣類をすべてここにしまう感じで作ってます。
「リモート勤務で仕事部屋がない」という要望にもこの部屋の中をちょっと工夫したらそういった用途でも使えそうです。
南面の方は、上部を少しあけて、自然光が入ってくるようにしてます。照明をつけなくてもほんのり明るいのが、いい雰囲気です。

新築時からのリビングドア、無垢の木材で出来てるので、イイものなんですが、デザインがやっぱりやぼったいんで、お施主様から交換の依頼が出ていました。
ドア交換した部分、新しく設置した部分のほとんどのドアが梁の下に来るので、最高で1.9Mしか高さが取れないのが残念でしたが、ウッドワンの寸法オーダータイプのドアで対応しています。下記の写真の左側がその交換した後のドアです。真ん中にデザインで擦りガラスが入っています。
この部分も白のクロス一色では面白くないと思い、シナベニアをセンターに貼っています。
ちょうどここにTVボード持ってくるのもいいんじゃないでしょうか?交換したドアはオフホワイトカラーで、目立たず壁になじんでます。
建てラインの細いガラスが、恣意的ではなくて自然な縦ラインのアクセントになっています。こんなちょっとしたバランスが好きですね。


この部屋を借りられる方は、ぜひこの雰囲気を楽しんでくれるような方にはいってもらいたいなぁと思っております。