リフォーム備忘録
大分市 カームタウン野田
サイディング外壁塗装工事 8・9日目:
上塗り1回目、2回目
塗装工事は、塗ることが工事と思っている方も多いと思いますが、その前段階で、どんな作業をするのかで仕上がり、耐久性が大きく変わってきます。ただし、その違いは塗装工事直後はほとんどの方がわからないと思います。
よく例えとして出てきますが、女性がお化粧するときに、顔も洗わずそのままの状態でお化粧することはないでしょうし、またいきなり頬紅などを塗ることもないと思います。私は化粧しないので(笑)よくわかりませんが、おそらく洗顔し、化粧水や美容液をなじませて、それからファンデーションとか、口紅とか、アイラインとかをするのではないかと思います。特に化粧水などによって肌を整えないと、きっと「化粧乗り」も悪くなるんでは?と思います。塗装工事も全く同じです。
最近の塗料、また塗るための道具(刷毛、ローラー)の性能が良くなり、そこそこの技術の職人でも割ときれいに仕上がるためです。また、技術のある職人が、工程を飛ばしてもそこそこきれいに仕上がるものなのです。
だから、塗装工事は素人の方に理解することが、わかりやすいだけに、なかなか難しいといえます。
では、素人の方にもわかりやすく、管理者、職人にもわかりやすい工程管理とは塗装工事でどんなことができるのでしょうか?
それは、各工程の色を変えて施工するということです。そうすることによって、下塗り、上塗り1回目、上塗り2回目と、各工程が確実に行われていると確認できるわけです。職人も人間ですから、どうしても小さな塗り残し、塗料のカスレ、など小さな施工不良が生じたりもすると思います。「私どもはプロですから、そんな施工は致しません!」ということはだれでもできます。であれば、プロとして施工ミスの出ないやり方で施工することが大事だと思うわけです。
また、会社や職人によっては、上塗りの色を変えると「そんなことすると、仕上がりが悪くなってしまいかねない!」という方もおられるようですが、国土交通省の「公共建築工事標準仕様書」には、「中塗り及び上塗りは、なるべく各層の色を変えて塗る」と表記されています。最初から仕上がりが悪くなるような施工方法を国交省が指示することはありえません。
また、工事においてはスピードを求められることが多いのですが、塗装工事は季節、その日の温度、湿度、建物の劣化状況により、予測していた工事スケジュールではなかなか進めないことがあります。前の塗装が乾いていないのに施工すると、新しく塗った塗料が、前工程の塗膜を引き起こして、剥がれの原因や、仕上がり不良につながったりします。塗膜は表面が乾燥していても、塗膜が完全に形成されていない場合があります。カタログなどに「外気温20度以上で工程間4時間以上」などの表記がある場合は、それに従わなければなりません。
ですので、職人が朝来て、昼過ぎに現場から帰ってしまったとしてもそれはさぼっているのではなく、仕事がこれ以上できないから、という風にご理解いただくと幸いです。